広島に落とされた原爆の閃光は、テレビ好きの生まれた
山口県の島でも見えたそうです。
以前、一度だけ母親が語ってくれました。
そんなこともあって、原爆を扱ったものには結構センシティブに
なってしまいます。

この映画は、2部構成になっていて前編の夕凪の街では、
終戦直後の広島の様子を描き、後編の桜の国では現在を
舞台に被爆者の子供の様子を描いています。

個人的には、桜の国のほうに感情移入しました。
戦後60年以上たってもまだ原爆によるいわれのない差別を
受けている人がいるっていうのは紛れもない事実だからです。
中越典子がいい演技をしています。
田中麗奈のサバサバした演技も逆に心に抱えている重いものを
表現している感じがしてよかったです。

夕凪の街では、麻生久美子が圧倒的。
被爆者として徐々に蝕まれていく彼女の口から発せられる
言葉は、どれも直接心に刺さるものでした。
全く救いのない終わり方といい、かなり重たいです。

最も心に刺さったのは、
弟の旭の「なぜ、広島に原爆は落ちたんだ」という言葉に
応えたこの言葉。
「原爆は落ちたんじゃなく落とされたんだ」

原爆は地震や台風のように天災ではなく、人の悪意によって
起きた災いだってことを忘れてはいけませんね。

109シネマズ川崎にて鑑賞
【2007年28本目の鑑賞】

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